西都原等、九州に多い原(バル、ハル)地名

▶ in ひむかの泉 posted 2008/06/16 月 / 07:29

 高千穂峰
[霧島・高千穂峰(高原町)]

霧島連山、高千穂峰のある宮崎県西諸県郡高原町は「たかはる町」と読む。

その高原町にある神武天皇の誕生の地とされた場所は皇子原おうじばる)。

九州最大の西都原古墳群のある西都原は「さいとばる」と読む。

原を「はる」「ばる」と読むのは、九州で多く見られますが、この原(ハル・バル)は“原っぱの原”ではなく、朝鮮語の「村落」等を意味する朝鮮語の「フレ」・「フル」・「ブル」が転訛、由来しているという説もあるようです。
朝鮮と交流が深かった頃に栄えていた村落のあったところが今でも「・・はる」「・・ばる」という地名となっているとの事です。

 西都原古墳 鬼の窟古墳と夕景
[西都原古墳群の夕景(西都市)]


なるほど確かに西都原サイトバル)や、西都原の隣の航空自衛隊の新他原基地がある新田原ニュウタバル)、茶臼原チャウスバル)等は古墳時代(一般に3世紀半ばすぎから7世紀末までの約400年間を古墳時代と呼ぶ)に栄えたところで、権力を持った豪族の古墳(お墓)が数多くあり一大古墳群を形成しております。

先に述べた高原町の皇子原公園内にもあまり目立ちませんが、数多くの古墳があります。

 皇子原公園の古墳に咲く彼岸花
[皇子原公園内古墳に咲く彼岸花(高原町)]


日本独特のものとされていた前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)が、朝鮮半島でも発見されておりますし、この時期、朝鮮や中国から「はるばる」移り住んだ渡来人は須恵器すえき(かたい土器)や漢字、仏教などを日本に伝えたとされております、ひむかの国は(も)朝鮮半島とこのように密接な関係にあったことを考えれば「ハル・バル」地名の由来もなんとなく説得力を持ってきますね。
 前方後円墳モデル
このページ「「〜原」を「はる」「ばる」と読む地名によると、検索サイトを使った独自の手法で導きだしたDATAとして、バル・ハルと呼ぶ地名は全国で99箇所あり、そのうち何と97箇所が九州沖縄に集中しているとの事でした。

ハル・バル地名はほぼ九州と言って良いほど九州に集中しているようです。

県別では 福岡県(27) 佐賀県(2) 長崎県(2) 大分県(24) 熊本県(11) 宮崎県(14) 鹿児島県(9) 沖縄県(8) 

宮崎県内の地名では 菖蒲原(あやめばる) 糸原(いとばる) 大内原(おおうちばる) 川原(かわばる) 楠原(くすばる) 久保原(くぼばる) 西都原(さいとばる) 高原(たかはる) 田原(たばる) 茶臼原(ちゃうすばる) 塚原(つかばる) 新田原(にゅうたばる) 稗原(ひえばる) 餅原(もちばる) があげられている。

そういえば・・東国原(ひがしこくばる)知事もバルですね。

 こちらはあまり関係ないでしょうけど(笑)


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